タピオカの原料のキャッサバってなに?実はすごいやつだった!
少し前から何度目かのブームが到来しているものにタピオカがありますね。
ミルクティーにとどまらず、現在では様々なものに入れてそのもちもち食感を楽しまれていることでしょう。
そんなタピオカですが、一体何からできているんだろうと疑問に思ったことがきっと一度はあるはず。
今回はそんなタピオカの原料について見ていきましょう。
タピオカの原料はキャッサバ
タピオカの原料は『キャッサバ』というものになります。
キャッサバはキントラノオ目トウダイグサ科イモノキ属の熱帯低木で、学名の『Manihot esculenta』にちなみ、マニオクやマンジョカ、カサーバなんて呼ばれることもあるようです。
ちなみに和名はイモノキ(芋の木)なんだとか。
和名から察することができる通り、キャッサバはいわゆるお芋の一種であり、芋の部分がタピオカの原料となります。
こちらの旬の野菜百科さんや農研機構さんに大きな写真があります。
なおキャッサバは意外と簡単に栽培できるということで、食用として親しまれている地域もありますが、『シアン化合物』という有毒な成分が含まれているため、毒抜きをしてから調理されます。
ちなみに日本にはその毒抜きしたものでなければ輸入できないという決まりがあるので、キャッサバ自体が売られているのを見かけることはできないでしょう。
キャッサバを食べる地域はふかしたり茹でたりと普通のお芋と同じ具合に調理されることが多く、味や食感はあんまり甘くないさつまいもという感じだそうです。
もうひとつちなみに、キャッサバには苦味種と甘味種があり、苦味種はデンプン加工用、甘味種が食用にされることが多いです。
お芋がタピオカになる秘密はデンプン
タピオカの原材料がお芋であることはわかったけれど、芋がどうやってもちぷるなアレになるのか、気になりますよね。
実はタピオカというのはデンプンのことなのです。キャッサバの根茎からとったデンプンを水で溶いて、お鍋に移して火をかけて乾燥させていきます。
この時お鍋を揺するように回していくことで、まんまるなタピオカが出来上がる仕組みとなっています。
機械を使うこともあるようですよ。
ちなみに正確にはこの乾燥させた状態はタピオカパールといって、それを茹でることでタピオカになります。
本来のタピオカは透明というか乳白色めいた色をしているのですが、最近のタピオカミルクティーなんかにはカラメルで色を付けたものが入っています。
本来の色を楽しみたいのであればアジア系の料理店い行けばココナッツミルクに入ったものが食べられるかもしれませんね。
燃料にもなるすごいやつ
キャッサバはタピオカとして生まれ変わる以外にも様々な活用方法があります。
例えば葉っぱの部分を発酵、毒抜きすることで飼料として利用されます。
それだけにとどまらず、なんとアルコール発酵を利用してバイオエタノールになるんだとか。
食育ずかんさんいわく、デンプンを抽出した後の残りかすを利用しているそうですから、かなりエコなのでしょうね。
植物的にあまりよろしくない悪条件の中でも元気に育ってくれるので、温暖化問題の解決や食糧問題などの救世主となりうるのでは、なんて声もあるようですよ。
他にも観葉植物として愛されている地域もあったりと実はすごいやつなキャッサバのことを、今度タピオカドリンクを飲む際にでもちょっとだけ思い出してみてくださいね!