蚊に刺されるとかゆいと感じるふたつの理由とメカニズム
基本的にエアコンがあまり得意ではないので夜寝るとき窓を少しだけ開けて眠ります。
なかなかに涼しくて良いのですが、それによって招かれざる客を呼び寄せてしまうのです。
そう、『蚊』です。
実は昨晩(深夜2時頃だから今晩?)かゆみで目が覚めましてね、見てみたら5、6箇所やられていました。
痒くて痒くて仕方がないし退治しないと眠れないしと大変な夜を過ごしたせいで今日ちょっと寝不足です(笑)
そんな厄介な蚊ですが、そもそもなぜ蚊に刺されるとかゆみを感じるのでしょうか。
蚊にさされたらかゆいと感じる理由、調べてみました。
そもそもかゆみというのはどのようにして感じるのかというと、実はかゆみの神経が刺激されることで起こります。かゆみの神経というものがあるというのが驚きですが、そのかゆみの神経、なぜか皮膚や鼻の中、耳の中など体の内側ではなく外側にあるのだそうです。
確かに体やら耳やらはかゆみを感じますが、心臓や肺がかゆいなんて思うことはありませんね(笑)
ではそんなかゆみの神経が、蚊に刺されることでどのようにして刺激されるのかという話になります。
蚊というのは針のようなものを皮膚に刺して血を吸うわけですが、この血を吸っている最中に唾液を一緒に出しています。
蚊の唾液には抗凝固作用があります。蚊が血を吸っているとき、その血が途中で固まってしまったら困りますから、唾液によって血を固まらないようにしているのですね。
その唾液というのは人間の体にもとから備わっているものではありません。つまり異物です。
そんな異物を排除しようと、体の中のマスト細胞というところからヒスタミンというたんぱく質の一種が放出されます。
ヒスタミンには赤みを帯びさせたり血管を拡張したり炎症を起こしたりといったことを引き起こす特性がありますから、それによってぷくっと腫れてしまうのです。
更にかゆみの神経には『ヒスタミン受容体』というものがあり、それとヒスタミンが結合すると『かゆい』という感覚が引き起こされる、というメカニズムなんだそうですよ。
ちなみになぜかゆくなるのかというのはいまいちわかっていないようです。しかしかゆいとポリポリとかいてしまうのは、かくことで異物を取り去っているようなイメージになるといったことなようです。
実際には取れてないのにちょっとすっきりするのは、脳が「かいてくれてありがとうね」といったご褒美感覚で気持ちよさを提供してくれている、なんて話もあります。
これらは蚊に刺されてすぐに起こることですが、しばらくしてから痒みがぶり返すこともあるでしょう。これにもちゃんと理由があります。
刺された箇所に白血球などの炎症細胞が集まると、炎症物質というものが放出されます。
すると血管が拡張され、それによってかゆみの神経が刺激されて再びかゆいと感じるようになってしまうのです。
なんだか少しむずかしい話ですが、とりあえず蚊にさされてかゆいと感じる理由にはふたつあることはわかりましたね。
また、これらは起こるメカニズムが異なるので、すぐに痒くなったら『高ヒスタミン成分』を、かゆみがぶり返したら『ステロイド成分』を、といったようにそれぞれに合った成分が配合されている薬を使うことが痒みを和らげることに繋がります。
虫刺されに効くと書いてあっても成分が異なれば、自分のかゆみの原因によっては効果を感じることができない場合もあるので気をつけましょう。
もし蚊に刺される機会があったら自分の体の中でこんなことが起きているのかということを想像してみると、ちょっと楽しい気持ちになれるかもしれませんね!(笑)